エジプト人でも知らない田舎街ミートガムルを見て、エジプトは先進国だと気づいた話。
<ケニア生活316日目>
Chamgei!
こんにちは、てらぼー(@terabow42)です!
任国外旅行で訪れたエジプト。良い意味で期待を裏切られたカイロを離れ、田舎町ミートガムル(Mit Ghamr)にやってきました。
▽カイロの旅行記事はこちらから▽
ミートガムルはエジプト人でも知らない人がいるくらいの小さな田舎町。普通は観光客が行く場所ではないようですが、JICA海外協力隊の同期が住んでいる場所なので訪問させてもらいました。
しかし、そこはケニア隊員にとって決して田舎ではなく、エジプトの発展具合と溢れんばかりのエネルギーをまざまざと見せつけられました。ミートガムルの魅力をぜひご覧ください!
エジプトの田舎の生活とは
今回あえて有名ではないミートガムルという地域を訪れたのは、他国のJICA海外協力隊員の生活や活動風景を見たかったからです。一言で協力隊と言っても各国の発展具合や文化は全く異なるため、活動があまりうまくいっていなかった自分にとって何かヒントになるのではないかと思っていました。
しかし、ミートガムルに到着する前にはすでに比較にならないことに気づいてしまいました。なぜなら、エジプトの交通事情が想像している途上国の様相とはまるで異なっていたからです。
エジプトの交通手段は、鉄道・高速バス・ミニバス(ケニアで言うマタツのようなもの)など様々な選択肢がありますが、ケニアのように車内にできるだけ人を詰め込むことはしません。
なんと一人一席が確保されています!!!
さらに道路は綺麗に舗装されており、地方都市までしっかり高速道路が整備されています。そのため、約90kmの移動でかかった時間は約1.5hほど。ケニアの半分の時間で到着します。
なおかつ値段もケニアより安いし、外国人だからといって金額をぼったくることは絶対にしません。車内のお客さんもめちゃくちゃ親切です。
この数時間の移動だけで、ケニアの環境とは比べ物にならないことには気づいてしまいましたが、それだけでは終わりませんでした。
エジプトのもう一つの特徴は「治安の良さ」。夜中でも街中を出歩くことができます。エジプト人の性格が良いことはもちろん、彼らの活動時間が遅いため、夜中でも人が多くお店も開いているのです。昼間ですら危険なケニアとは天と地ほどの差がありました。
そのためこんな小さい街でも遊園地があり、深夜にもかかわらず子供連れの家族が楽しんでいました。
隊員の家にはクーラーや洗濯機・冷蔵庫が完備されていて、それらの家探しもJICAがやってくれるとのこと。国ガチャの現実をまざまざと見せつけられました。
実際に街を歩いていても、エジプト料理店はもちろん外国料理を食べることができるレストランがいくらでもあるし、道路が舗装されていない場所なんてないし、停電や断水はめったに起こらないとのこと。
田舎と聞いていたので農村地域みたいなものを想像していましたが、実態は所狭しと建物が並ぶ都市。感覚的にはケニアの首都ナイロビよりも都会でした。
エジプトの学校の様子とは
隊員が活動している学校にもお邪魔させていただきました。ケニアの学校隊員を想像していた私にとって、そこはもはや別の場所でした。協力隊が派遣されている場所としてはありえないくらい立派だし、綺麗だし、学校の先生も熱心でした。
エジプトは国として日本の教育制度を取り入れているらしく、確かに日本っぽさをところどころに感じることができました。
生徒たちは当然のように一つの机と十分な教科書や文房具を持っており、先生方はタッチパネルの巨大スクリーンを使って授業していました。
支援される側の学校ではないなと感じましたし、もはや日本よりも進んでいる部分がありそうでした。
学校の先生方はとても歓迎してくれて、美味しい昼ご飯までご馳走してくれました。エジプトの事を聞くと、楽しそうになんでも教えてくれるし、子供たちは人懐っこいし、本当にエジプトが好きになりました。
他にも、商店で水を購入しようとしたら「お代は要らないよ」と言われたり、声をかけられたと思ったらタバコをくれたり、アラビア語の電話がかかってきて困っていたら代わりに話してくれたり、本当にエジプト人はホスピタリティに溢れている優しい人々だという印象を受けました。
エジプトの田舎の街並みとは
街歩きもしてみましたが、観光地でもないのにめちゃくちゃ楽しめました。まず、当然のようにご飯が美味しいし、種類が豊富です。またエジプトにはナイル川があるため稲作も盛んらしく、多くがジャポニカ米とのことでした。鳩肉もなかなか美味しかったです。
エジプトは独自のスイーツもたくさんあり、なおかつクオリティがかなり高いです。日本のスイーツと遜色ないクオリティにも関わらず、値段はかなり安いためたくさん食べてしまいました。
店員さんにおススメを聞くと、いろんな種類のお菓子を味見させてくれました。(我々が外国人だからかもしれませんが…)
ローカルマーケットだけは唯一、途上国を感じさせる雰囲気がありました。不揃いの野菜や冷却されていない魚・屠殺したばかりの肉など、売られている商品は日本よりケニアに近かったです。
こうしたローカルな場所を見るのは大好きなので、歩いているだけでとても楽しかったです。
そして、ナイル川沿いの景色は息をのむほど美しいです。アザーンの時間になると町中から一斉に祈りの音が鳴り響き、イスラム文化を感じさせてくれます。
川沿いにはカフェが立ち並んでいて、コーヒーを飲むことができるので、滞在中は毎日訪れていました。エジプトのコーヒーはフィルターを使わずに淹れるのでコーヒー粉が沈むのを待ってから飲むのですが、それはそれで中々美味しいです(笑)
ナイル川では反対岸までボートが運航されており、約20円で乗車することができます。(この時もお代は要らないと言われたので、無理やりお金を渡しました笑)
船から街を眺めると、それは完全に先進国の景色そのもので、途上国どころか田舎であることも忘れそうになりました。英語が全く通じないことが少し難点ではありますが、翻訳ソフトを使えば何とか会話はできるし、話せないことに対してエジプト人はとても寛容なので、全く不便さを感じることなく旅することができました。
何もないところだろうと期待せずに訪れた街でしたが、予想を上回る場所で素晴らしい体験をさせてもらいました。アラビア語を話せない私にとってもう一度行くことは難しい場所かもしれませんが、機会があればまた行きたいです。
エジプトの皆さん、本当にありがとうございました!!
では、Kwa heri!!!
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