JICA海外協力隊コンピュータ技術隊員&PCインストラクター隊員のPCリペア研修とは?!
Chamgei!
こんにちは!てらぼー(@terabow42)です!
JICA海外協力隊員として合格すると、駒ケ根・二本松で行われる派遣前訓練に加え、それぞれの職種や要請内容に応じた課題別派遣前訓練を受けることになります。2022年春募集でコンピュータ技術隊員として合格した私は、“PCリペア研修"に参加することになりました。
コンピュータ技術隊員で合格したとはいえ、コンサルティング会社で数年働いただけの私にとって、ハードウェアやネットワークは正直詳しくありません…。
そんな私でも、たった3日でPCを組み立てられるほど、理解を深めることができる研修でした!!今回はそんな驚くべき研修の様子を少しだけ紹介します。
コンピュータ技術隊員の技術補完研修とは!?
二本松での派遣前訓練が終了に差し掛かったころ…。訓練所の私のポストに分厚いテキストが送付されてきました。それはITに関する参考書で、技術補完研修前にこれを読んで理解してくることが課題となっていました。
内容はPCの5大要素からソフトウェア・ハードウェア・ネットワーク・セキュリティなど、基本的な知識が分かりやすく書かれているものでした。
しばらく前に基本情報技術者の資格を取得していたとはいえ、会社の業務で使ったことのない苦手分野もあったため、良い機会だと思いある程度読み込んでから研修に臨みました。
そして、ケニアに出発する約2週間ほど前…。2023年3次隊のコンピュータ技術隊員&PCインストラクター隊員4名は、東京都内の研修所に集められました。
近くのホテルに2泊3日の泊まり込みで、PCリペア研修という名のトレーニングが行われます。関東の外から来る研修生は、前日入りしていました。
事前情報では9:30~17:30まで日程がびっしり詰まっており、なおかつPCを最初から組み立てる研修だと聞いていたので、だいぶビビりながら行きました。
しかし!!!この研修、恐ろしく分かりやすく、恐ろしく楽しい研修でした!!!
<スケジュール>
1日目 | コンピュータに関する基礎知識の講義 PCの分解や組み立て |
2日目 | OSインストール トラブルシューティング |
3日目 | PCリペアの実習 |
初日は最低限の知識を習得した後、一人に1台のマシンと作業道具が与えられ、既存のコンピュータを最小単位に分解してから、今度は逆に組み立てを行いました。
2日目は、組み立てたマシンでBIOSを立ち上げ、ブートCDからOSをインストールします。
3日目のリペア研修は、あらかじめ講師の方がバグを仕込んだ問題のあるマシンを修理して、正常に立ち上げるというもの。バグのケースは20パターンほどあり、マシンによって問題は様々です。
文字にするとなんか難しそうですが…。全く経験のなかった私が、最後にはどんなケースでも対処して、修理することができるようになっていました!!
恥ずかしながら、こんな経験は今までなかったため、とても勉強になりました。
今回の研修で思ったのは、“マシンの構造は非常に単純"だということ。PC修理は高度な専門知識がないとできないという固定観念を持っていた私にとって、非常に大きな気づきでした。
講師の方の説明が非常に分かりやすく、かつコンピュータの分解や組み立ての時間を取ってくださるため、とても楽しく取り組むことができました。
自分や会社のPCだと壊れるのが怖くていじれないことでも、この研修ではなんでも挑戦させてくれたので、その分早く理解も進みました。
IT以外の学びも
今回の研修ではITに関する知識のみならず、様々なことを学ぶことができました。
講師の方も青年海外協力隊のOVの方で、この職種で派遣されていた過去があります。そのため、当時のご経験をお聞きするだけでも、かなり参考になりました。
現地での暮らしであったり、PCの使われ方であったり、必要な工夫であったり、、、。
さらに、インストラクション技法として他者に物事を教えるときの工夫の仕方など、を学ぶことができました。
また、他の国に派遣される同じ職種の同期と一緒に学べたことも大きかったです。私が派遣されているケニアでは先輩隊員を含め、IT系の隊員はいません。
そのため、国を超えて相談できる同期と仲を深めることができたのは貴重な機会でした。(今でも、同期にはたまに相談などをさせてもらってます)
訓練所では、コロナ対策で同期と一緒に食事も取れなかったので、同期と食事するのは地味に初めての出来事でした…(笑)
研修で学んだことは任地で活きるのか
私の派遣先はこれまでに何人かの協力隊員が活動されていた場所であり、コンピュータ技術隊員あるあるの“使われていないPCが放置されている"という状況ではないことは事前に分かっていました。
しかし、結論から言うと、この研修はめちゃくちゃ役立っています。というのも、任地にあるPCは非常に古く、これまでノートPCしか使ってこなかったような人が初見で相手にするには難しいものが多いからです。
巨大なマザーボードやBIOSなど、化石のようなPCが職場のところどころで使われています。実際にPCリペアを行う場面はなさそうですが、基礎知識としてこのような古いPCを一度修理したことがあるというのが、大きな自信となっています。
また、ケニアは常に埃っぽいので、いざ壊れたときに自分で修理できるというのが、多少心の安定にもつながっています…(笑)
この経験も活かして、今は同期の活動(特に学校の教員をしている隊員)を助けられたらな~という野望も持っています。ということで、PCリペア研修のレポートでした!!
ではKwa heri!!
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