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東アフリカの小国ルワンダの地方都市の生活とは。

2024年6月14日任国外旅行,青年海外協力隊任国外旅行,青年海外協力隊

東アフリカの小国ルワンダの地方都市の生活とは。

<ケニア生活507目>
Chamgei!
こんにちは、てらぼー(@terabow42)です!

てらぼーの旅ブログ

任国外旅行でルワンダを訪れた私は、首都のキガリに加え、地方都市ニャンザフイエにも行ってきました!

目的はルワンダの人々の生活を実際に見ること。ケニア以外のサブサハラを初めて訪れる私にとって、他の貧困国の実態はとても気になっていました。というのも、アフリカでは「首都は別の国と思え」と言われることもあるほど地方都市との格差が大きいことがほとんどであり、首都を離れることで初めてその国の本当の姿が見えると思ったからです。

首都キガリではインフラの整備状況や治安の良さから「アフリカの奇跡」と言われる所以をまざまざと見せつけられた私でしたが、「ルワンダと言えど、アフリカの地方でこんなクリーンな街並みを見れるわけがない。首都を離れればケニアのような貧困をみることになるのだろう」と安直に考えていました。

しかし、驚くべきことに私のそうした予想は全て外れることになりました!!アフリカのイメージを良い意味で大きく裏切るルワンダの農村地域の姿をぜひご覧ください!

ニャンザのキングパレスミュージアムの牛

地方都市への行き方

キガリから地方都市に行くには、中心街から少し離れたニャバゴゴ(Nyabugogo)というバスターミナルから出ているマイクロバスで行くことになります。ここでまず最初のサプライズが…。

ケニアでもこうしたバス停は都市ごとに存在しますが、治安が最悪であることがほとんど。スリやひったくりに加え、数mごとに物をしつこく売りつけてくる人や酷い人種差別をしてくる人が外国人に集まってきます。治安が良いルワンダとはいえ、人が集まる場所では警戒が必要なのだろうと思っていました…。

ニャバゴゴのバス停の様子

しかし、全くイヤな想いをすることはありませんでした!人が多いのはケニアと一緒なのですが、ゴミ1つ落ちておらず、からかってくる人やしつこく付きまとってくる人が全くいないのです…!

それどころかチケット売り場を探す自分に対して、複数の人が案内してくれました!その後も、チップを要求してきたり、チケット代金をぼったくってくることもなく、逆に拍子抜けしてしまいました…(笑)

ニャバゴゴのニャンザ行きのバスチケット売り場

ニャンザ方面へのバスは「HORIZON」・「VOLCANO」・「STAR」・「ALFA」の4会社があるらしく、それぞれのチケット売り場で行先を告げると、券を発行したのちにバス停番号を案内してくれます。今回は一番出発時刻の早かったHORIZONを選びました。

代金はRwf2,705(ルワンダフラン)。日本円で約320円。近年のインフレで少しずつ値上がりしているようですが、それでも安い!しかも金額があらかじめ決まっていて、乗り場番号や出発時刻が決まっているので初見でも安心です。

ニャンザ行のHORIZONのバスチケット

ルワンダの地方行きバスは、ケニアと違い広々としたマイクロバスに乗ることになります。なんと、1人1席が確保されています!!!

外観はもちろん内装も綺麗で、車がしっかり整備されているのが明確だったのでとても安心でした。待っている間に唯一1人のホームレスっぽい人がリュックを触ってきたのですが、近くにいた警察官が追い払ってくれました。暇さえあれば外国人に賄賂を要求してくるケニアの警官に慣れてしまっているので、警察官がちゃんと人々を守るために仕事しているのを見て感激してしまいました…(笑)

ニャバゴゴのマイクロバス

唯一大変なことと言えば、乗車予定のバスが乗り場に到着した瞬間に乗客による席の取り合いが始まること。バス会社は時間ごとのキャパに応じてチケットを販売しているわけではないらしく、乗客がチケット数より多いことは日常茶飯事。乗れなければ次のバスまで待つ必要があります。

しかし、バス会社の人々はそんなことを知らない外国人の私に対して、争奪戦が始まる前に運転席から1席確保してくれました。アジア人差別が酷いケニアで現地人に優しくされる経験がなかった私は、本当に感動してしまいました。(当然お金の要求などはなし。逆にチップあげたくなってしまった)

ルワンダのバスの席争奪戦の様子

バスは予定時刻の約10分遅れで出発。ケニアでは2時間も3時間も待たされるのが普通なので、ほぼ時間通りに出発するのにも本当に驚いてしまいました。車内に家畜のように押し込まれるケニアと違い、スペースに余裕があるので快適そのもの。乗客たちも本当に優しくて、ケニアの卑劣な人々に心まで侵されている私にとって、国内移動の2国間の違いはとても衝撃的な光景でした。

ちなみに旧ベルギー植民地のルワンダですが、ジェノサイド以降の教育現場では第2言語として英語が教えられているため、ケニアほどではありませんが若者は英語を話せる人が多いです。そのため、旅行期間中は全く言語で困ることはありませんでした。

ルワンダのマイクロバスの車内

そして、本当の驚きはここからでした。移動中に窓から見える景色は360度どこを見渡しても絶景なのです。千の丘の国と言われる国なだけあって、永遠に続く丘陵の風景と美しい緑が広がる景色は夢を見ているようでした。

しかも、キガリを離れても道路に穴が開いていたり、標識や道路に引かれている線が消えたりすることがないのです。ケニアでよく見る崩れそうな家やボロボロの服を着ている人々も全く存在せず。電柱や街灯はどこまでも等間隔に並んでいて、1つも壊れている様子はありませんでした。

ルワンダのバスから見える絶景

GDPやGNIなどの数値を見るとケニアよりずっと貧しいはずなのに、貧困を感じないのは最貧層がケニアより深刻ではないからなのでしょう。インフラを整備すると、最低限の生活が保障され治安も良くなると一般的に言われていますが、それをまさに体現しているこの国には本当に感心しっぱなしでした。

観光地は少なくても、この道中の丘陵の風景を見るだけでもルワンダに来る価値はあると思います。アフリカに来たいけど、治安や不便さに不安を持っている方にはぜひおすすめしたい場所です。

ルワンダの地方行きバスから見える景色

ニャンザはどんな街?

今回訪れたのは、首都キガリから約3時間ほどの場所に位置するニャンザ(Nyanza)という町。人口規模だと全国トップ10に入る南部の都市です。著名な観光地があったことや、同期のJICA海外協力隊員が近くに住んでいたことから訪問を決めました。

ただ、想像しているよりはずっと小さな街でした。ビルどころか、スーパーマーケットすらありません。到着後に水を買おうとして現地の方にスーパーマーケットの場所を聞いたのですが、誰に聞いてもマーケットの位置を教えられました。おそらく、スーパーマーケットを見たことがないので、解釈が私とは違ったようです。

ただ、みんな優しく教えてくれて(求めてるものとは違うけど…w)、人々が優しいというのはキガリだけではなかったということが分かりました。(ケニアでは地方に行けば行くほど教養がない人が増え、人種差別が酷くなる傾向があります)

ルワンダの地方都市ニャンザの街並み

宿泊したのは「QUALITY INN NYANZA」というホテル。ツインルームで1泊朝食付Rwf20,000(約2,500円)でした。あらかじめWhatsAppで予約はしておきましたが、キャパもあるので当日行っても大丈夫そうな感じでした。

とても丁寧な対応をしてくれる若い夫婦が経営していて、とても親切にしてくれました。近くに商店などはありませんが、ホテル内にバー併設レストランがあり、水なども買えるのでここだけで完結します。

NyanzaのホテルQuality Inn

夕食やビールもここでいただきました。クオリティはまあアフリカだな…という感じでしたが、ケニアよりはずっと美味しかったです(笑) やはり、旧宗主国がイギリスではない国の方がご飯が美味しいという都市伝説は本当っぽい…。

ただ、ビールだけはケニアの方が美味しくて、思わぬ形でケニアの良いところに1つ気づくことができました…。ルワンダのビールはどれも薄い感じがして、ザ・途上国ビールって感じです。

ルワンダのビール

このホテルで一番良かったのは、外から見える美しい景色でした。ザ・ルワンダの丘陵の風景を眺めることができます。この景色はいつまでも飽きずに見ていられる気がしました。

ケニアでこの価格帯のホテルはお湯が出なかったり停電したりというのが普通なのですが、そんなことは全くなく、掃除も行き届いていて快適な滞在になりました。

ニャンザのホテルから見える景色

キングパレスミュージアム

ニャンザの唯一の観光地にキングパレスミュージアム(King’s Palace Museum)という場所があります。ここではかつてのルワンダの王宮や歴史について知ることができました。ニャンザの中心街からは車で約10分ほどの場所にあります。

キングパレスミュージアムの伝統的な住居

入場料はRwf13,000(約1,500円)で、ガイドが最初から最後まで案内してくれました。まず、博物館で王室の装飾品や外国からの贈与品など貴重な展示物を歴史と共に詳しく説明してくれます。(写真撮影は不可)

その後、ルワンダの伝統的な住居のコーナーに行き、かつての王族の暮らしを説明してくれました。住居は想像以上に巨大で、いろんな工夫が施されていました。疑似的に当時の食事やお酒も再現されていました。

キングパレスの内装

最後に王室の神聖な牛が飼われている場所に案内され、巨大な角を持つ牛たちを伝統的な歌と共に見ることができました。どうやって頭支えてんの…?って疑問になるくらい大きかったです。

おそらく20頭くらいの大人に加え、まだ角がない子供たちも飼われていました。エグいくらいコストかかってそう…w ここでは記念撮影を行い、キングパレスのツアーは終了になります。

キングパレスの牛

所要時間は1時間ほどですが、大満足の場所でした。観光客は少なかったですが、現地の中学生や高校生が大勢訪れていました。

ここにはレストランやお土産屋もあり、ラインナップも豊富でした。ケニアでは絶対に食べられないツナサンドイッチをいただきました…(笑)

キングパレスのレストラン

同期隊員の任地へ

地方の旅行で一番楽しみにしていた、同期隊員との再会も果たしました。彼女はコーヒー農園でコミュニティ開発隊員として活動されていて、コーヒーにとても詳しい方です。実際にコーヒー農園の見学をさせていただくこともできました。

ニャンザのコーヒー農園

コーヒー農園は丘の斜面に位置していて、素人目にはとても管理しにくそうに見えました…(笑) コーヒーノキも斜面に植えられていて、収穫すごい大変そうだった…。

でも驚いたのが、働く人たちが綺麗な服を着て楽しそうに仕事されていたこと。ケニアの農園にも行ったことがありますが、働く人はみんなボロボロの服を着て観光客に対して食料やお金を求める人がほとんどでした。しかし、ここではみんなが私の事を歓迎してくれて、何かを求められるということもありませんでした。フェアトレードという観点でもルワンダの方が進んでいるのかな…と思った瞬間でした。

ルワンダのコーヒー農園

この後、同期隊員の方の買い物について行く形で、ルワンダ第二の都市フイエ(Fuye)にも行くことができました!第2の都市と言っても、辛うじて小さいスーパーマーケットが数件ある程度。ケニアで20番目くらいの私の任地よりもずっと小さい田舎でした。

しかし、街並みは他の都市と同様ホントにクリーンで平和です。街の風景の一部分を切り取れば、ここが途上国だとは全く感じません。

ルワンダ第二の都市フイエの街並み

マーケットもこじんまりしていて、本当に平和そのもの。外国人に対して全く偏見がないので、気持ちよく周ることができました。売っているものはあまりケニアと変わりませんでしたが、人が多い場所で全く人種差別されないというのは、ある意味何とも言えない違和感を感じました。

数時間の滞在でしたが、ルワンダの人々の生活を垣間見ることができました。やはり先進国の人々に比べればずっと貧しい生活ではあるのですが、人々はみんな本当に楽しそうに本当の意味で互いに協力し合って生きていて、ルワンダがとても好きになりました。

ルワンダ第二の都市フイエのマーケット

同じ東アフリカでも、ケニアとルワンダでなぜこんなにも人々の性格に違いが出るのかは本当に疑問でした。ニャンザとフイエでも最後までルワンダには感激しっぱなしで地方滞在を終えました。

美しい景色と優しい人々には本当に感動したので、いつかまた訪れたい国の1つになりました。アフリカに初めて行ってみたいという方にはぜひルワンダをオススメしたいです!!

ルワンダのニャンザの景色

では、Kwa heri!!!

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Posted by Terabow42