ケニア唯一の高速鉄道?SGRに乗車しました!
<ケニア生活409日目>
Chamgei!
こんにちは、てらぼー(@terabow42)です!
公共交通機関と言えば、もっぱら車での陸路移動が主流のケニア。これまでの記事でも紹介してきたように、長時間のマタツや長距離バスにはかなり悩まされてきました。
しかし、ケニアに鉄道がないわけではありません。それどころか、ケニア最初の鉄道は20世紀初頭に開通していたそうです。(聞くところによると、今でも現役で運航しており、車移動より時間がかかるようですが…。)
そんなケニアにも、2017年には初めて(?)の高速鉄道が開通しました。その名も"SGR"。今回初めてその列車に乗る機会があったので、その様子を紹介したいと思います!
SGRとは
SGR(Standard Gauge Railway)は、2017年に中国の支援によって開通した国内唯一の高速鉄道です。首都ナイロビと第二の都市モンバサ間の9駅を約4時間半で行くことができます。最高速はたったの約120km/hですが、開通前は列車で約12時間かかっていたとのことなので、この国にとっては大きな進歩だったことでしょう。
同僚のケニア人の話によると、西部地域へ延線する話もあったようで、開通予定は2023年夏ごろだったようですが、とっくに過ぎているのにニュースにすらならないのはケニアらしい話です。噂によると、SGR建設に際して中国に多額の債務を負っているらしく、首が回っていないようです。
今回はTsavo National Park(ツァボ国立公園)に旅行に行くために、この列車を利用しました。利用区間はNairobi駅-Voi駅間で、所要時間は約3時間。全席指定のファーストクラスで片道Ksh3,200(約3,200円)でした。2等車もあるようです。
列車の数は一日に数えるほどしか出ていないし、乗客もそんなにたくさんいるわけではないので、ちゃんと採算取れているのか心配にはなりました(笑)
SGRの駅の様子
SGRの駅はケニアとは思えないほど近代的で、外国人が作るとこうなるのか~としみじみ感じました。ナイロビ駅は空港のように立派で広く、綺麗に整備されていました。駐車場がとても広く、多くのタクシードライバーやボダボダドライバー(バイクタクシー)が乗客の出待ちをしていました。
駅構内もかなり綺麗に整備されていて、とても広かったです。ただ、よく見ると全く使われていなさそうな部屋や、物置きとして荷物だけが保管されているような部屋もあり、その辺の管理でケニアを感じる場面もありました。
搭乗時刻になると、列車のプラットホームに案内されます。乗り場は6番線くらいまであるように見えましたが、全部がちゃんと使われているようには見えませんでした。
乗り口まで行くと、紫の制服を着た車掌さんがチケットを確認してくれて、中に案内されます。乗車まではかなりスムーズでした。
一方の到着地ボイ駅は、外見は立派なものの、人は少なくひっそりとしていました。麻薬犬の薬物持ち込み検査や荷物のX線検査はあるものの、ナイロビほど厳重ではなかったです。自動改札機があるのに、駅員が目視でチケットを確認していました。
SGRの旅の様子
行きの出発時刻は、朝の8:00。1時間前に駅に到着するように指示されるため、早朝に起きてナイロビ駅に向かいました。
到着すると厳重な荷物チェックやチェックイン手続きが行われます。麻薬犬を使った薬物検査までありました。警備員や警察もたくさんいて、まるで飛行機の搭乗のようでした。
手続きが全て終了すると、待合室で出発まで待ちます。待合室もファーストクラスとセカンドクラスに分けられていました。(ぱっと見の違いはなし。)
売店などもいくつかあり、軽食を取ることも可能です。
確かに日本の鉄道に比べると手続きに時間がかかりますが、40分以上は待合室で待ったし、多くの人は1時間前に来ていなかったので、そこまで厳密に早く来なくてもよさそうです。列車への搭乗が案内されたのは、出発時刻の約15分ほど前でした。
ただ、ケニアにも関わらず、列車は秒単位で正確に出発します。出発時刻のみならず、他の駅での到着・出発時刻もかなり正確でした。時間通りだなんて、ケニアで初めての経験でした。
今回利用したファーストクラスは、日本の特急列車のイメージに近いものでした。全席座席指定で、車内での飲食物販売などもあります。冷房があんまり効いている感じがなく、暑さだけが不快でしたが、それ以外は日本の列車とあまり変わりませんでした。速度がかなり遅いので、高速鉄道という感じはありませんでした。
車窓からの景色は、ケニア特有のサバンナの風景がずっと続いており、とてもきれいでした。出発して間もなくナイロビ国立公園を通ったり、途中からツァボ国立公園の敷地に踏み入れるので、車内から野生動物を見ることもできました。(窓は汚かったけど…笑)
そして無事、ボイ駅に到着!駅周辺はケニアらしい大自然の風景が広がっている他、標高がかなり下がることから気温が高かったです。警察や警備員が多く物騒な雰囲気のナイロビ駅とは違い、ほのぼのとした雰囲気が広がっていました。
こうして、車移動とは異なり、快適に移動をすることができました。そこまで高価なわけではないので、機会があれば移動手段として再び活用したいと思います!
では、Kwa heri!!!
▽次回の記事はこちらから▽
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