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奇跡の国ルワンダの首都キガリが評判以上にスゴかった!

2024年6月7日任国外旅行,青年海外協力隊任国外旅行,青年海外協力隊

奇跡の国ルワンダの首都キガリが評判以上にスゴかった!

<ケニア生活500目>
Chamgei!
こんにちは、てらぼー(@terabow42)です!

てらぼーの旅ブログ

任国外旅行の1カ国目として選んだ、アフリカの奇跡ルワンダ。まずは、その首都であるキガリに訪れました!

観光地こそ少ないものの、町を歩いているだけで楽しめる美しい丘陵の風景とクリーンな街並み。ミルコリン(千の丘の国)や奇跡の国と呼ばれるにふさわしい素敵な街でした。そんなキガリの魅力を記していきたいと思います!

キガリの丘陵の風景

キガリはどんな街?

キガリ(Kigali)は東アフリカ内陸の小国ルワンダ(Rwanda)の中心部に位置する首都です。首都といっても、ナイロビほどの高層ビルは存在しないし、街の広さもそこまで大きくはありません。

しかし、何も知らずにキガリに来た人はおそらくここが貧困国とは夢にも思わないでしょう。なぜなら、多くの途上国で見られる汚さや治安の悪さが一切存在しないからです。歩道を含めた道路は綺麗に整備されており、街中の時計や街灯は一つ残らず正常に動いています。それでいて、夜は女性一人で歩けるほど治安が良く、街中の人々から人種差別を受けることもありません。

噂には聞いていましたが、ケニアからたった1.5時間で行けるアフリカの国がここまで平穏に保たれていることに驚きを隠せませんでした。インフラに関してはポール・カガメ率いる政府が力を入れており、地方都市に至るまで最低限のインフラを整備しているとのこと。「独裁者」と批判されることもありますが、出会った全てのルワンダ人が「彼が死んだらこの国は終わる」と言うほど愛されていました。

ルワンダの首都キガリの街並み

ジェノサイドの歴史を辿る旅

ルワンダと聞いて多くの人が真っ先に思い浮かべるのが、1994年に発生した民族間のジェノサイドでしょう。この事件は映画や書籍を通じて世界に大きな衝撃を与えたため、ご存じの方も多いかと思います。私自身も子供の頃にこの事件をきっかけにルワンダに興味を持ち、いつか行ってみたいと思っていました。

そのため、ジェノサイドにゆかりのある場所をいくつか巡ってきました。最も有名な施設が、中心部に位置する「キガリ虐殺記念館(Kigali Genocide Memorial)」です。ここは、大虐殺が発生した歴史や背景を映像やパネル、残された遺品や資料から知ることができます。

Kigali Genocide Memorialのオブジェ

入場は無料ですが、任意の寄付が求められるほか、音声ガイドは有料となります。ミュージアムでは事件発生前のルワンダがどういう歴史を辿ってきて悲惨な歴史を迎えたのかを詳しく知ることができます。(ケニャルワンダ語/英語/フランス語)

植民地時代のベルギーによる分割統治や政策が部族間対立に大きな影響を与えていたことを痛感しました。展示されている資料の中には、道端に転がった死体の写真や殺害に使用されたマチェーテ、亡くなった人の遺品や写真が展示されており、中々つらい気持ちになります。ただ、こうした背景からIDカードへの部族の記載を廃止したり、開放的な経済政策を実行していたりと、悲惨な歴史を教訓として復興してきたことも分かりました。

施設内にはカフェやお土産屋の他、記念碑やコンサートホール、庭園などが併設されています。この日もたくさんの外国人が訪れていました。

キガリ虐殺記念館の記念碑

このメモリアルの他に、キガリ近郊の別の記念館にも行ってきました。訪れたのは、ナイアンザ・ジェノサイド・メモリアル(Nyanza Genocide Memorial)。ルワンダには国内中にこのような記念館がたくさん存在していて、その地域の犠牲者を弔う場所として存在しています。

博物館のような展示物はなく、あるのはお墓と庭園と記念碑くらいです。ここでは担当者が私のために施設内を案内してくれて、気になっていた様々な疑問に答えてくれました。

ナイアンザ・ジェノサイド・メモリアル

せっかくなので現地ルワンダ人のガイドに聞くことができた話をシェアしたいと思います。(あくまでも案内してくれた方の意見です。)

質問回答
事件後に政府はIDカードから部族名を消去したが、影響はあったか?ジェノサイドは分割統治が原因で発生した。ただ我々は元々同一民族のルワンダ人だ。今の若者には、自分がツチ/フツどちらなのか知らない人もいる。それで平和が維持されているからとても良いことだ。
現大統領はRPF出身で長期政権を維持しているが、現政府をどう思うか?ポール・カガメは間違いなくルワンダを急速に発展させた。一部独裁者と批判されることもあるが、間違いなく彼の功績であり、私たちはみんな彼が大好きだ。
ホテルルワンダは偽りの物語と言われることもあるが、どう思うか?オーナーだったルセサバギナ氏は実は金銭を支払ったものだけを匿い、最終的には彼らを見捨てて海外逃亡したせいで匿われていた人は大勢亡くなった。私も鑑賞したことがあるが、完全に偽りの物語であり、国民は彼が嫌いだ。カガメ氏は彼と対立しているが、ほとんどの国民は大統領を支持している。
まだ事件から30年しか経っていないのにとても治安が安定している。親や子供が殺された人々が生きているのに、恨みや報復はないのか。1歳の時に起こったことなので事件の記憶はないが、私自身も父が殺されている。ただ、恨みはない。ルワンダは悲惨な歴史を忘れようとするのではなく、徹底的に向き合ってきた。そして、大虐殺が発生した複雑な構造も理解している。だから我々は互いに許したし、悲劇を隠すのではなくオープンにしている。

ルワンダ人は本当の意味で優しく、外国人が困っていたらリターンなしに助けるし、人種差別も一切しません。この背景には部族間の対立があった悲しい過去から立ち上がった歴史があって、それ故にあまり人種や国籍を重要視していないからなのかな~と感じました。

施設を一通り見学させてもらった後、気持ちだけ寄付させてもらい施設を後にしました。

Nyanza Genocide Memorialの記念碑

キガリの生活

キガリには多くの観光地はありませんが、現地の生活を見るためいくつかの場所を周りました。まず訪れたのは、ルワンダ最大と言われる市場キミロンコマーケット(Kimironko Market)。食料品や日用品に加え、アフリカ布が売られており、ルワンダ人たちの台所となっています。

マーケットに到着すると、沢山のルワンダ人たちが「オレが案内してやるよ!」と私に群がってきました。ケニアのように、ガイド代をあとで請求されたりするのかなと思い断っていましたが、勝手についてくる始末…。最終的には10人以上のルワンダ人を引き連れて歩くこととなりました(笑)

キミロンコマーケットの野菜売り場

市場はとても広く、目的地だった布市場までも結構な距離がありました。外国人が珍しいのかとても視線を感じましたが、全く人種差別ワードが飛んでこないのが不思議な感覚でした。

布市場では、なんとなくケニアの布との違いを感じました。素敵な布に出会い、そんなに買うつもりなかったのに2ヤード×3種類と、キテンゲで作られた小物をいくつか購入。金額はケニアの市場とほとんど変わりませんでした。

キミロンコマーケットの布市場

用事を済ませ帰ろうとすると、引き連れていた子分たちから一斉に「オレの店に少しでいいから来てくれ」と頼まれました。このタイミングで、彼らは私から金をせびりたいのではなく、自分の店の営業だったことを知りました。なんか申し訳なくなったので、とりあえず一人一人のお土産店だけは見に行きました。(何も買いませんでしたが…)

ケニアのマーケットはどこの町でも人種差別が酷く治安も比較的悪いのですが、ここは驚くほど治安も良く危険な感じは全くしませんでした。アフリカを初めて訪れる人にとっても、安心して旅行できる国だと思います。

Kimironko Market

ルワンダでジェノサイド以外に有名なのがコーヒーです。気候や地形がコーヒー栽培に適しており、世界でも有数の生産国となっています。

そんなコーヒーを飲むため、2か所のカフェに行ってみました。一つ目は「Inzora Rooftop Café」というコーヒーショップ。ビジネス街の中にあり、その名の通り美しい丘陵を眺めることができる屋上があります。本屋に併設されているため、本好きにとっても楽しめるカフェです。

Inzora Rooftop Caféの屋上

早速ケーキとコーヒー(セットで約1,000円くらい)を注文し、屋上階でゆっくりしました。ケーキもコーヒーも美味しかったです。

丘の景色もとても美しく、とてもリラックスすることができました。ケニアにもこうした風景はあるのですが、なぜかルワンダの方が綺麗な気がします。ゴミとかが落ちてないからかな…。

Inzora Rooftop Caféの屋上から見える景色

もう一か所は同期のコーヒー隊員がオススメしていたカフェ「Question Coffee Kiyovu」。豆の種類が多く、本格的なコーヒーメーカーを使っていました。そのせいか、注文したアイスコーヒーはとても美味しかったです。

店内ではコーヒーグッズやコーヒー豆も販売されていました。せっかくなので、一番おススメのコーヒー豆を購入しました!(ケニア帰国後に飲んでみたところ、かなり酸味が強く香りのある豆でした。)

Question Coffeeで売られているコーヒー豆

街中はどこを歩いてもゴミ1つなくクリーンな印象。聞くところによると、決まった日に国民全員でゴミ拾いをするんだとか。そんな日なくても、ケニアみたいにポイ捨てする人を一人も見なかったけど…(笑)

また、信号機や交通標識が多く、交通ルールが厳格に保たれていることが驚きでした。バイクタクシーを見ていても、乗客とドライバーどちらもヘルメット着用が義務付けられており、交通量が多いところではドライバー同士が手信号を使って譲り合っている姿が印象的でした。まさにケニアのイヤなところを全て失くしたような国で、感心させられっぱなしでした。

そして、何よりこの国で感動したのは美しい景色。どこに行っても坂道があるほど丘が多い国なので、景観が本当に美しいのです。観光地は少なくても本当に散歩だけでこの国の魅力を感じることができました。

キガリの街並み

キガリでの宿泊施設

最後にキガリで宿泊したホテルを2つ紹介したいと思います。一つ目は「Centre Saint-Paul」という宿。教会が持っている施設で、かなり広大な敷地を有していました。立地もとても便利なところにあり、「Simba Supermarket」「2000 Supermarket」という比較的大きなショッピングセンターに徒歩圏内でした。

キガリのCentre Saint-Paul

価格はツインルームでrwf25,000(約2,500円)で、温水シャワーや蚊帳がちゃんとありました。設備も清潔で、スタッフも親切でした。(アフリカでは結構重要w)

朝ご飯としてブッフェが付いていました(ルワンダのホテルの特徴らしい)が、普通に美味しかったです。この食事に限らず、ルワンダの料理はケニアより種類が多くて美味しかったです。旧宗主国がイギリスの国の料理はマズく、その他は比較的美味しいみたいな都市伝説がアフリカ界隈であるのですが、その通りじゃんと思ってしまいました。レストランにはパン生地の料理が多いし、外国料理が置いてある場所も多いのも印象的でした。

Centre Saint-Paulの朝食

二つ目は、私がルワンダで最も楽しみにしていた場所の一つである「Hôtel des Mille Collines」です。フランス語で「千の丘のホテル」という名の通り、丘の上にあり景色も美しい場所です。4つ星ホテルで一泊$183しましたが、それでも宿泊したのには理由がありました。

というのもこのホテルは大ヒット映画「ホテル・ルワンダ」のモデルとなった場所なのです。この映画の史実には賛否ありますが、ファンとしてはどうしても泊まりたかったところでした。なお、映画自体は南アフリカで撮影されたようです。

Hôtel des Mille Collinesの入口

やはり高級ホテルなだけあってレストランやブティックが併設されていて、広いプールもありました。スタッフは流暢な英語を話すし、いつでもルームサービスを受けられるし、ここはアフリカではないなと思ってしまいました(笑)

宿は街を見下ろす側の部屋だったので、ベランダから夜景を見ることもできました。写真だとあまり伝わらないですが、とても綺麗でした。

ホテルデミルコリンからの夜警

ただ、映画の舞台らしいところはほとんどなく、虐殺に関するものもひっそりとした慰霊碑が1つあるだけでした。やはり現地での映画の不人気ぶりが伺えます。

若干拍子抜けしましたが、せっかくなので部屋に備わったバスタブにお湯を貯めてゆっくりしたり、プールに入りに行ったりして、高級ホテルの雰囲気を楽しみました。(チェックイン開始時刻からチェックアウト終了時刻までほぼホテル内で過ごしていた…笑)

Hôtel des Mille Collinesの客室からの景色

こんな感じで念願だったルワンダで行きたいところに全て行き、充実した旅行を楽しむことができました!ルワンダでは地方都市にも行ったので次回はその様子をお届けします!

では、Kwa heri!!!

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Posted by Terabow42