【入国編】アフリカの奇跡ルワンダに行ってきました!
<ケニア生活493目>
Chamgei!
こんにちは、てらぼー(@terabow42)です!
JICA海外協力隊員は、年に最大20日間だけ配属された国から出ることができる「任国外旅行」という制度があります。その制度を利用して、2回目の海外旅行を楽しんできました!
▽1度目の任国外旅行記事はこちらから▽
最初に訪れたのは、ずっと行きたかった国ルワンダ。念願だった国に遂に足を踏み入れることができました!今回はそんなルワンダへの入国までを話していきます!
ルワンダとは
ルワンダ(Rwanda)は、東アフリカの内陸部にある小さな国です。「ミルコリン(フランス語で"千の丘の国")」、「アフリカの奇跡」、「アフリカのシンガポール」など多くの異名を持つ著しい経済発展を遂げている国です。
驚異的な経済成長率に加え、「インフラの充実度」・「安定した治安」から、サブサハラで最も旅行や投資がしやすいと言われており、世界からの注目度は非常に高くなっています。
ただ悲しいことに、この国に関して最も有名なことは1994年に発生した民族間のジェノサイドでしょう。ある事件をきっかけに隣人同士がマチェーテで殺し合い、たった100日間に約100万人が亡くなったと言われています。当時は今ほど国の知名度もなく、国連はジェノサイドの発生を知りながら、この小国を見捨てたと言われています。
この出来事は私が生まれる前の話ですが、子供の頃に映画「ホテルルワンダ」や書籍「ジェノサイドの丘」を通じて知ることとなりました。それからというもの、「負の遺産」と呼ばれる歴史に強い興味を持つ私にとって、悲しい過去を持つこの国にはずっと関心を持っていました。
ケニア以外のサブサハラの国に行くのは初めての経験でしたが、住んでいるケニアからは飛行機でたったの1.5時間で、入国に際して特に面倒な手続きも無さそう。そのため、旅行先として迷いなくルワンダを選ぶことができました。
どこまでも邪魔してくるケニアの影
日本国パスポートを持つ日本人がルワンダへ行くにはビザを取得する必要があります。公用旅券も一般旅券と同じ扱いでした。E-VISAもしくは、到着時のアライバルビザで取得することができます。(さすがIT立国)
不安だったのであらかじめE-visaを取ろうかと思いましたが、いざサイトを見てみるとめちゃくちゃ分かりにくい!(ここだけアフリカww)
1週間くらいかかることに加え、アフリカのウェブページでクレジットカード決済したくなかったので、オンアライバルで取得することにしました。(先輩隊員で少し前にアライバルビザで入国していた人もいたので、少し安心できた)
同じ東アフリカに位置するケニアからは直行便が出ており、1,5時間の行程で片道約35,000円でした。アフリカはどこに行くにも航空券が高いです…。ただ、ケニア生活にだいぶウンザリしていたこともあって、逃げるように任地からナイロビの空港に向かいました。
ここで最初の試練が…。時間に余裕を持ってチェックインしようとすると、帰りの航空券を提示するように言われました。別の国に行くことを伝えると、その航空券がないとルワンダへ行けないとのこと。完全にこれは知らなかった自分が悪いですが、「ルワンダに行ってから買えばいいか…」と思っていた私にとって完全に誤算でした!
あまりプランを決めずに旅をするのが好きな私にとって、ルワンダはバックパッカー的な楽しみ方ができないことを知りました…。結局、カウンターのすぐそばで急いで航空券を買うことに…。少し焦りましたが、何とか決済を済ませてチェックインを済ませることができました…。この時はこのトラブルが取るに足らないことだとは知る由もなかった…。
出国審査や荷物検査を済ませ、搭乗口で待っていると、やたらとKenya Airwaysから時間変更の連絡が来ていることに気づきました。その数なんと4回。この時点で、今思えば不穏な空気があったのだと思います。
時間 | 変更事項 |
---|---|
予定時刻2時間前 | 出発が1時間遅れるとの連絡 |
予定時刻2時間前 | 出発が元の時間に戻るとの連絡 |
予定時刻30分前 | 出発が1時間遅れるとの連絡 |
変更時刻30分前 | ゲートが変更されたとの連絡 |
とはいえ、ケニアに慣れ切っている私は「またかよ…」くらいに思っていました。グダグダなのはケニアでは普通の事だからです。
ただ、ようやくゲート入場となったときに大事件が起こりました。なんと、搭乗者の半分にしか搭乗券を用意できないというのです!!(しかも係の人が口頭で)
そうです。TOEICでしか聞いたことのないダブルブッキングというやつです!!
この飛行機に乗れないと、問答無用で約6時間後の深夜便に変更されるとのこと。航空券は今からランダムに割り振るから列に並んでくれとの指示でした。
前に並んでいる人たちを見る限り、どちらの便になるかは完全にランダムで、やはり半数くらいの人は深夜便に切り替えさせられていました。しかも民度の低さで有名なケニア人。怒り狂う人や平気で列を追い抜く人だらけで、まさに地獄絵図。僕を含めた少数の外国人たちは、軽蔑の目でその光景を眺めることしかできませんでした。
いよいよ自分の番。祈る気持ちで待っていましたが、運悪く深夜便に変更させられました。騒いでも仕方ないので受け入れようとしましたが、一番ムカついたのは航空会社スタッフの態度。こっちが怒りたいくらいなのに、彼らは終始不機嫌で、変更に関しても一切の謝罪はなし。
一度シンガポール航空の便で数時間の遅延を経験した時は、空港内で使える$50のバウチャーを貰ったことがあったので、多少そういう補償があるかなと思っていたら、夕食券だけくれました。
まあゆっくり飯でも食うかと思ってレストランに向かいましたが、少しでもケニアで食事に期待した私がバカでした。その夕食券を使える店はすでに決まっており、そこはなんとケニア料理店。世界最悪のケニア料理というだけでも気持ちが沈んだのに、注文して出てきた品は犬の餌かと思うようなクオリティ。まさにゴミのような味がしました。
途上国の空港はショップやカフェなどはかなり少なく、ケニアの空港も例外ではありません。やることもないのでそこから何本か映画を観ながら待機。なんと10時間以上、空港にいることになってしまいました。
ようやく時間になって搭乗ゲートに行くと民度の低いケニア人たちがアナウンスもされていないのに、搭乗口に列を作っていました。当然、航空会社も謝罪はなし。今度は時間通りに出発しましたが、当然のように機内食も不味く、二度とKenya Airwaysは使わないと誓った日でした。
ルワンダへの入国
ルワンダに到着したのは、すでに暗闇に包まれている日付が変わった深夜1時。夕方に到着予定だった私にとっては思わぬ誤算となりました。
最悪の気分で到着したルワンダでしたが、空港に到着した時点で早速奇跡を味わうこととなりました。というのも、空港がアフリカとは思えないほど綺麗で、職員がキビキビと働いているのです。
深夜の途上国の空港の多くは薄暗くて古臭い印象があるのですが、電気が煌々とついていて明るく建物が立派なのが印象的でした。トイレもアフリカとは言えないほど清潔に保たれていて、沈んだ気分は段々と戻っていきました。
建物に入ると入国審査になります。深夜にもかかわらず人が多く、おそらく30分くらいは並びました。カウンターでは「目的は?」とか「何日滞在するの?」とかよくある質問を聞かれました。
心配していたオンアライバルビザは、入国審査カウンターの一番左側で簡単に取得できました。入国審査時にビザを持っていない旅行者はこのカウンターに並ぶように誘導されます。シングル(1度きりのプライベート旅行)のビザ料金は$50で、現金またはクレジットカードで決済できるようでした。お釣りは出ないようですが、私はぴったり50ドル札を持ってきていたので、1分もかからず発行することができました。
すんなり入国できたので、早速両替と通信手段を確保することに。まずSIMカードは空港を出たすぐのところにカウンターがありました。ルワンダには「MTN」と「Airtel」という2大キャリアがありますが、「MoMo」と呼ばれるモバイルマネーが使えるようになるMTNは通信障害で販売できないと言われ、仕方なくAirtelを選びました。(このとき海底ケーブル障害で東アフリカ一帯の通信障害が発生していたのでその影響かも…)
価格は一週間データ容量の制限なしで電話も使えて7,000ルワンダフラン(約700円)。レートは悪いですがドルでも支払うことができました。英語が流暢なお兄さんが数分で手続きを済ませてくれました。
銀行と両替所が出口のすぐそばにあり、換金もすぐに行うことができました。両替所でとりあえず$100換金したところ、あとから気づいたのですが法定レートよりも高い金額のルワンダフランが返ってきました。機械でお札を数えている気配もなかったので、このテキトーさはやはりアフリカなのかな…と思ってしまいました(笑)
治安が良いと聞いていたとはいえ、ここはアフリカで、しかも暗闇に包まれた深夜。少し不安になりながらも同期隊員から聞いていたルワンダで使えるタクシーアプリ「Yego」と「Move」で配車を依頼しました。マッチング後、すぐに電話がきてドライバーと落ち合いました。
すると空港の外に連れていかれ、車まで案内されました。後から知ったのですが、空港へは入場料がかかるらしく、どちらで呼ぶかによってタクシー料金も変わってくるとのこと。空港内では途上国らしく「タクシー!!」と連呼する人はいましたが、その人たちは他国と同様$30とか吹っ掛けてきます。一方で配車アプリではRwf12,500(約1,500円)と表示されていました。
しかし車に着いた途端、タクシーアプリはドライバーによってキャンセルされ、Rwf20,000(約2,400円)と言われてしまいました。空港のタクシーよりは安いものの、アフリカっぽい洗礼を受け交渉を開始。何とかRwf15,000(約1,800円)まで下げてもらい、すでに深夜だったこともあり諦めて乗車することにしました。
これも後から知ったことですが、タクシーアプリは相場より低価格が表示されるため、ドライバーに嫌われておりほとんど使われていないとのこと。Moveではクレジットカード決済もできる仕様にはなっていますが、まだまだ現金社会であることから特に受け入れてくれることは少ないとのこと。キガリ市内でも何度か試みましたが、受け入れてくれるドライバーは数人しかいませんでした。
街中に出ると、早速アフリカの奇跡を体験することとなりました。まず、道路がめちゃくちゃ綺麗!端がガタガタでラインも引かれていないケニアの道路と違い、美しいほどに整備されており、信号まで機能していました。
そして街中の時計が全て正確な時間を示していました!普通ケニアでは、動いていないか全く違う時刻を指していることがほとんどなのです。政府がインフラ整備に力を入れているおかげで、経済規模はケニアより圧倒的に小さいにもかかわらず、ライフラインはほとんど止まることはないとのこと。
そして何より、「千の丘の国」という異名通り、どこにいても美しい景色が広がっています。ゴミ1つ落ちておらず、空気も綺麗で、その清潔さは日本を見ているようでした。町を見る限り、途上国特有の治安の悪さは全く感じないのも驚きでした。
空港からは15分ほどで目的のホテルに到着。宿泊したのは中心街にある「Centre Saint-Paul」という宿泊施設。事前にWhatsAppで遅くなることを伝えていたこともありますが、夜中3時近くになっても嫌な顔せず迎えてくれました。1泊Rwf25,000(約3,000円)で朝食付きの個室ツインルームに泊まることができます。お湯もちゃんと出ました。
やっとの思いでルワンダに到着することができ、その日はすぐに寝てしまいました。ケニアにはこの1年半、イヤな思いをさせられっぱなしでしたが、ルワンダに滞在した数日間でかなり癒されることになりました。次回からそのルワンダの様子を記していきたいと思います!
では、Kwa heri!!!
▽次回の記事はこちらから▽
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