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JICA海外協力隊が感じたアフリカ・ケニアに長期滞在する上で必要な持ち物とは?

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JICA海外協力隊が感じたアフリカ・ケニアに長期滞在する上で必要な持ち物とは?

Chamgei!!
こんにちは!てらぼー(@terabow42)です!

今回はケニアに住むうえで必要な持ち物リストを紹介したいと思います。

ケニアの文化や慣習はやはりアジア諸国と全く異なるため、日々の生活で欲しいと思ったものがすぐに手に入るとは限りません。しかも日本から10,000km離れているため、帰国するのも大変だし、郵送するのハードルも高いです。

だから、ケニアで長期滞在する上で持ち物を選別するのは非常に重要。というわけで、私が赴任した時に持参した持ち物リストをもとに整理したいと思います!

ケニア赴任時のスーツケース
スーツケースの半分は日本食などで埋まった

持ち物リストを決める前に…

まず、持ち物を決めるうえで、自身が住居を構える都市を考慮に入れる必要があります。

ケニアと一言で言っても、ショッピングモールがいたるところに点在するナイロビやモンバサなどの大都市があれば、スーパーマーケットさえない田舎の都市もあるからです。

Nziuの街並み
任地によってはスーパーマーケットすらなく、キオスクで買い物している隊員もいます。トイレットペーパーが1ロールごとでしか売ってないんだとか…。

さらに都市によって気候も異なります。例えば、ケニアの北部や東部は乾燥地帯で降雨量が少ないので、蛇口から水が出ず、商店で生活用水を購入したり、雨水を貯めて生活している隊員もいます。

ナイロビや西部のエルドレッドは標高が高いため、雨期には赤道直下とは思えないほど寒くなるし、雨量が多いので停電が頻繁に発生します。

逆に標高が比較的低いキスムやホマベイは気温が高いため、マラリアの汚染地域に指定されていたり、乾季は暑さに悩まされることになるのです。

持ち物リストを作る前に、ぜひ渡航先の気候や都市の規模を事前リサーチしてみてくださいね。

ナイロビの日本食材ショップ
首都ナイロビなら日本食材ショップすらあります。(高いけど…)

持ち物リスト

では早速、持ち物リストを作っていきましょう。

渡航時の制約は、以下の通りでした。(エミレーツ航空)

<無料受託荷物>
・ 23kg×2個
・手荷物1個当たりの3辺の合計寸法(縦・横・高さ)は、150cmを超えないもの

<機内持込手荷物>
・エコノミークラス1個(7kg)
 ※手荷物(55cmx38cmx20cm)以内

私の場合、受託荷物を78Lと94Lのスーツケース2つ、機内持ち込みを登山用のリュックで行きました。

94Lのスーツケースは合計寸法157cmと規定を超えていましたが、追加徴収はされませんでした。重さは事前に丁度23.0kgに収めてから空港に行ったので、問題ありませんでした。(同期の様子を見ている限り、1kg以内の重量オーバーは許容されていましたが、それ以上は追加料金を取られている人もいました。チェックインカウンターの受付の人にも寄ると思います。)

機内持ち込みは寸法も重さも大幅にオーバーしていましたが、特に計測はされませんでした。(重さは10kgくらいでした。)

ケニア滞在準備のスーツケース
使用したスーツケースと手荷物リュック

ではまず、私がケニアに赴任した時に持参した持ち物をもとに、必要だったかどうかを評価してみたいと思います。

〇:絶対に必要
△:あった方が良い
×:必要なかった

〇必要書類

持ち物評価説明
パスポート・航空券言わずもがな必要です。絶対に失くさないように。
パスポートケース治安が悪い場所もあるので、肌身離さずパスポートを持ち運べる「首にかけるケース」がオススメ。
コロナワクチン接種証明書渡航時期に寄ります。
メディカルレコードワクチン接種歴などを病院で見せることがあるため必要です。
ボランティアハンドブック持参するようJICAから指示があります。
イエローカード黄熱病予防接種を打っている人は必要です。
共済会ハンドブック持参するようJICAから指示があります。
語学テキスト類持っていくなら紙媒体はかさばるので、電子版がオススメ。
お金最初の生活費などは少し経ってから振り込まれるので、それまでに必要な額を米ドルで持参する必要があります。必要額はJICAから指示があります。2009年以降発行の紙幣しか両替所では扱ってくれないので注意です。また、細かい紙幣ほど換金率が悪くなるので、$100札がお勧めです。

〇電子機器

持ち物評価説明
SIMフリー携帯電話現地でSIMを100円ほどで買えるので、すぐに入れ替えて使えるようにしておくと便利。iPhoneは高価だから現地の人に目を付けられがちという人もいますが、多くの隊員は使い慣れたiPhoneを使っています。
タブレット色々な用途で使えるので、あれば持ってきてもいいと思います。協力隊員が使いがちな電子書籍もiPadで読んでいます。
パソコンPCで提出物を作成するので必須です。
カメラサファリなどではカメラがあると楽しめるので、こだわりのある人は持ってくるといいかも。
USBメモリ×インターネットが普及していて、クラウドストレージが使えるので、必要なかったです。
SDカード×インターネットが普及していて、クラウドストレージが使えるので、必要なかったです。
延長コード×ケニアで買えます。
変換プラグケニアでも売ってますが、日本製品のほうが高品質で安いです。
ドライヤーケニアでも買えますが、高品質のものはないので、こだわりがあれば持参すべきです。
電気シェーバーケニアでも髭剃り用のカミソリとクリームは買えますが、こだわりがあれば持参すべきです。
スピーカーケニアでもチープなスピーカーは買えますが、私は高品質なものを使いたくて持参しました。重宝しています。
充電機器apple製品は特に手に入りにくいので、スペアも持参しました。
モバイルバッテリー停電時の充電や、移動中に重宝しています。
携帯ウォシュレット海外でウォシュレットは絶対に手に入らないので重宝しています。

〇服

持ち物評価説明
スーツ・革靴機会は多くありませんが、たまに表敬訪問があるので必須です。
ワイシャツ1枚は必須です。複数枚必要かどうかは職場のドレスコードに寄ります。
ポロシャツ私の職場は襟付きが推奨されているので、3着持参しましたが、任地と職種に寄ります。しかし、服全般に言えることですが、選ばなければ安価に現地調達できるので、たくさん持っていく必要はありません。
Tシャツ3着持参しましたが、安く現地調達できます。
トレーナー・スウェット1組持参しましたが、安く現地調達できます。
コート標高が高い場所では必要です。ユニクロのウルトラライトダウンが軽くて持ち運びしやすいので重宝しています。ただ選ばなければ現地でも安く調達できます。
レインコート×雨は一時的にしか降らないので必要なかったです。登山やトレッキングしたい人はあった方がいいかも…(?)
運動靴選ばなければかなり安い値段で現地調達できます。
サンダル選ばなければ現地で買えます。
キャップ選ばなければ現地で買えますが、日差しが強いのですぐに使えるように持参したほうがいいかもしれません。
サングラス選ばなければ現地で買えますが、日差しが強いのですぐに使えるように持参したほうがいいかもしれません。
水着選ばなければ現地で買えます。
ケニア赴任時に持参した服
持参した服

〇日用品

持ち物評価説明
化粧水現地で買えますが、こだわりがあれば持参すべきです。
消毒アルコール×現地で買えます。
日焼け止め現地でも買えるけど、質の良いものはあまりないです。
汗拭きシート×思ったほど暑くないし、ケニアでも買えます。
歯ブラシケニアでも買えるけど、質の悪いものが多い印象です。
歯磨き粉ケニアでも買えるけど、日本のものを持参することをお勧めします。
シャンプー・リンス・ボディソープケニアでも買えるけど、種類が少なく高い。2年分持ってくることは難しいけど、こだわりあれば持参すべき。
エネループ×使い捨ての電池を現地で買えます。
エコバッグ×現地で買えます。
リュック現地で買えますが、使い慣れたもののほうがいいと思います。
折り畳みハンガー×現地で買えます。
ベープ/虫よけスプレーマラリア汚染地域もあるため絶対に必要です。日本のように「無害だけど強力」な製品はケニアにはありません。特に押すだけベープは重宝しています。他にもゴキブリ用のブラックキャップやコバエ用の殺虫スプレーがあるといいかも。スプレーは機内持ち込みできないので注意。
眼鏡ケニアでメガネをかけている人は非常にレアで、眼鏡屋はあまりないので、普段使う人はスペアも含め持参しましょう。
コンタクトレンズ1dayのコンタクトがオススメ。街中は非常に埃っぽく、乾燥しているので、水分量が多い製品を推奨します。
洗濯用洗剤×現地で買えます。
折り畳み傘雨が降ってもスコールが多いので差す機会はあまりないが、急に降ることもあるので、持ち運び用にあってもいいかも。
包丁いくらお金を出しても切れ味がある包丁はケニアでは見つからないので、必須です。
ポータブルライト大都市でも結構な頻度で停電するので、充電式・電池式のライトは絶対に必要。3つ持参して、一部屋に一つ置いています。
セームタオルバスタオルはかさばるし重いので、何にでも使えるセームタオルは重宝しています。
爪切り現地で買えますが使い慣れたもののほうがいいと思います。
文房具ケニアでも買えますが、日本のように種類はないです。100均の4色ボールペンですら、「なんだこれは?」と驚かれます。
ドア止めJICAから持ってくるように言われます。
南京錠手持ちバッグや収納スペースなど、いろんな用途で使えるので、数個あると便利です。百均の商品で十分です。
百均の腕時計Apple watchをしていると目立つので、百均の時計を重宝しています。
あまり見つからないので、あった方が便利かも。割りばしなら中華街で買えます。
アイマスク飛行機内で使いました。
耳栓飛行機内で使いました。教会やモスク、周辺住民がうるさくて寝れない時にたまに使います。
サーモボトル水筒は売っていますが、見るからに質が低いし、なぜかめちゃくちゃ高いです。重宝しています。
双眼鏡サファリに行くと大活躍します。
軍手寒いときにも使えるし、引っ越しの時に活躍しました。
ラジオペンチPC隊員は必要かも。
マルチテスターPC隊員は必要かも。
精密ドライバーPC隊員は必要かも。
静電気防止リストバンドPC隊員は必要かも。
ケニア赴任時に持参した日用品
持参した生活用品

〇食品

持ち物評価説明
そば・うどん×そこそこ美味しい乾麺を比較的安く買えます。
カップラーメン・カップ焼きそば美味しいインスタント食品は現地にはありません。数個だけ持参しました。
粉末焼きそばソース1kg持参しました。なにかと便利なので、毎日使っています。
粉末味噌約1kg持参していますが、日本食が恋しいときに使っています。ケニアにもギリありますが、高いです。
粉末めんつゆ約1kg持参しました。便利です。ケニアにもありますが、高いです。
粉末だし約1kg持参しましたが、何かと便利です。ケニアにもありますが高いです。
かつおぶし何かと便利です。今のところケニアで見てないです。
塩コショウケニアにも塩はありますが、塩コショウは見たことないです。味の深みに感動します。
日本茶の粉末コーン茶や緑茶、黒豆茶などあらゆるお茶をたくさん持っていきましたが、コーヒーや紅茶を飲めるので、こんなに要らなかったとは思いました。ただ、たまに飲むと感動します。
鯖缶×現地でも比較的安く手に入ります。
粉末醤油×醤油はどこでも手に入ります。
粉末コンソメケニアで見たことないです。重宝しています。
カレー粉日本食ショップで買えますが、かなり高いです。
七味唐辛子唐辛子は流通していますが、粉末状の唐辛子は見たことないです。
粉わさびたまーに料理で使います。
味噌汁の素×まだ使ったことないです。
明太子パスタの素明太子バスタだけはケニアの材料だけで再現できないだろうと思い持参しましたが、持ってきて正解でした。
日本のお菓子ケニアのお菓子のクオリティは低いので、ケニア人にあげると喜ばれます。
スポーツドリンクの粉調子が悪いときに備えて数袋持って行った方がいいと思います。
ケニア赴任時に持参した食材
持参した食材

〇薬品類

持ち物評価説明
酔い止めケニアは道も悪いし、運転も荒いので酔いやすいです。
整腸剤特に赴任直後はお腹を壊しやすいので持参すべきです。下痢止めは、菌を体内に閉じ込めてしまうので注意。
胃腸薬ケニアの料理は全部油っぽいので、胃もたれしやすい人は持参したほうがいいかもです。
解熱剤何があるか分からないので、JICAから推奨されているアセトアミノフェンを持ってきましょう。
うがい薬空気が悪く乾燥しているので、のどを痛めやすい人は必要かも。
虫刺され軟膏気を付けていても、どうしても蚊に刺されることはあるので、持って行った方がいいです。
消毒液使ったことはないですが、念のため持ってきています。
口内炎パッチ使ったことはないですが、念のため持ってきています。
絆創膏一回切り傷ができたことがあったので、持ってきてよかったです。キズパワーパッドも少量持ってきています。
消炎鎮痛剤使う機会は多くないですが、サロンパスは重宝しています。
アレルギー性鼻炎薬ケニア到着数日間は、原因不明(たぶん埃っぽい空気のせい)で鼻水が止まらなかったので、ヒスタミン薬があって助かりました。
目薬乾燥しているので、コンタクト着用者は必須だと思います。
マスク×必要な場面はあまりないし、ケニアでも買えます。
ビタミン剤疲れた時やあまり栄養を取れていない時にたまに飲みます。
ケニア赴任時に持参した薬品類
持参した薬品類

持ってくるべきと後悔したもの

どれだけ用意周到に準備したとしても、やはりすべては想定できないもの…。現地で手に入ると思っていたけど、意外と手に入らないものも中にはあります。ケニアに住んでみてから、持ってくるべきだったと後悔したものを書きます。

持ち物説明
プロジェクター協力隊活動は休日どう過ごすかも重要。そんなときに、映画やスポーツ中継を大画面で観れるプロジェクターが本当に欲しくなりました。後に手に入れましたが、QOLが上がりました。
コーヒーミル・ドリッパーコーヒー生産国であるにもかかわらず、現地民はコーヒーを飲まないので、コーヒーを作る機械は本当に見つかりません。せっかく美味しい豆がその辺で手に入るので、持ってくるべきでした。
ちょっとした工業製品ケニアは工業が弱いので、日本では百均で買えるようなちょっとしたものがケニアではめちゃくちゃ高いことがあります。例えば、調理器具・文房具・家電など。もし日本で重宝しているような小物があって、スーツケースに余裕があれば、持参したほうがいいかもしれません。
スポーツ用品現地で"道具を使用するスポーツ"を行う予定の人は、持参することをお勧めします。首都のショッピングセンターで手に入れることはできますが、日本よりも品揃えが少なく、しかも質が低いのに値段が高いです。加えて、現地で普及していない野球や水泳などのスポーツでは、なおさら道具を手に入れることは難しいです。
楽器類日本で楽器を趣味にしている人にとって、ケニアは少し大変です。ケニアは生活必需品こそ安く買えても、娯楽に関する製品は日本より高いことが多いからです。楽器屋は日本ほど多くないし、品ぞろえもそこまで多くありません。急に楽器のない生活を送るというのは結構なストレスなので、大きい楽器は無理でも、持ち運びできそうなものを持参すると自由時間のストレス発散になるかもしれません。
ポータブルスピーカーとプロジェクター
スピーカーとプロジェクターがあるだけで、かなりQOLが上がりました。

荷物が途中で必要になったら…

ケニアに来てから、どうしても日本から荷物を取り寄せる必要がある場合、国際郵便を利用することができます。

しかし、オススメはできません!

<主なデメリット>

  • 値段が高い
  • 時間がかかる
  • 届いても受け取ることができない

私は利用したことがありませんが、聞いた話によると費用は$200ほど。しかも、レジデントIDが発行されるまでは受け取ることができないそうです。

しかも、ケニアには住所という概念がないため、家まで届く保証も100%ではないですし、拠点の収集所に取りに行こうとしても、事務所が機能していなくてに届いているはずなのに荷物が見つからないということも日常茶飯事だとか。

そのため、余程の事がない限り、日本からの荷物の郵送はお勧めしません。実際、何か必要になったら、ケニアに来る友人や、一時帰国する隊員に頼んで調達するのが協力隊の慣習になっています。

とはいえ、幸いなことに、ケニアでは最低限の物資は現地で調達することができますし、首都ナイロビでは大抵のものが手に入るので、極度に心配する必要はありません。

ぜひ、万全の準備をして、ケニアの生活を楽しんでくださいね。

ナイロビナショナルパークの朝焼け

では、Kwa heri!!!

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